“Read As If You Were Looking At A Landscape”
▮ 速読とは? 効率的で効果的な読解力をつける
これまで2回にわたり学習スケジュールやテキスト選びについての
アドバイスをいたしました。
今回は読み方についてのアドバイスです。
読書の際は、ただ漠然と読み進めるのでは時間の無駄になってしまいます。
目的意識をしっかり持って、文章中の重要なキーワード、段落ごとの要約、
著者の主張などに気をくばりながら読むことが大切です。
IELTSリーディングテストでは、試験時間は60分間で、
3つの別々のパッセージを読まなければなりません。
それには、速読能力が求められるのは言うまでもありませんが、
意味が分かる状態での速読でなければいけません。
書店に行くと「速読本」の類がたくさん並んでいます。
例えば、「新書を10分で読む」など驚かされるタイトルが付けられたものも
多く見受けられます。
しかし、これは「読む」意味を誤解していると言わざるを得ません。
そもそも新書を10分で最初から最後まで読むことなんて不可能です。
ページをめくるだけでもそれくらいはかかってしまうでしょう。
それでは一体、どういうことを「読む」と言うのでしょうか。
それは、「その文章が言おうとしていることを正しく理解する」という行為です。
だとすれば1冊の本を10分は早すぎるとしても、1時間もあれば「読む」ことは可能です。
特に評論文の場合は、すべて読まなくてもそれを理解することはできるのです。
つまり、「速読」というのは、
「文章(あるいは著者)が言おうとしていることを早く理解する」ということなのです。
肝心なのは、効率的で効果的な読解力をつけることです。
▮ 読解力をつける4つの秘訣!
それでは、読解力をパワーアップするための方法をガイダンスしていきましょう。
1. 読書に集中できる環境作り
まず、第一に、「読む」ことに集中してください。
TVやスマホ、iPadなどを周りに置かないでください。
そして、あなたがリラックスできて
パッセージを読むのに適した明るさの下で読むようにしましょう。
記事や本に書かれている情報を吸収しやすい脳にするためには、
脳をリラックス状態にさせ、さらに十分な酸素を送ることも大切です。
2. 読む目的を明確にする
2番目に、読む目的についてよく考えてください。
記事/本/雑誌/コラムなどの表紙を見れば、読み物の主題や
何について書かれているかはわかります。
そこで、あなたが、そこから何を学びたいのか、知りたいのかを明確にしましょう。
例えば、記事のタイトルが ”The Remedies of Migraine-片頭痛療法 ” だとします。
そこで、あなたは、 ”The Remedies of Migraine-片頭痛療法 ”
とは何かを考えなければいけません。
結局のところ、リーディング試験は、「文章の意図」や
「筆者が言おうとしていること」を中心に出題されますから、
何を読むにしても、目的意識をしっかり持って、
必要な情報を正確に読み取ることが肝心です。
3. 唇を動かさない― 「脳」と「目」のフル回転
3番目に、唇を動かしながら本を読むことはやめましょう。
唇を動かしながら読んでいると言うことは、
口で言えるほどの速さで読んでいることになります。
実際、声に出ていなくても、口を動かすと脳は
自然に口の動きに合わせて本を読んでしまします。
読む速度が遅くなると、読み進めて行く中で、前に書かれていたことを忘れてしまい、
文章の全体像を掴めなくなってしまいます。
「速読」は脳と目をフル回転させて行うものです。
4. まとまり単位で読む
最後に、読むときは、まとまりごとに読んでください。
単語一つひとつ読む必要も、文法に気を取られる必要もありません。
多少、単語の意味が分からなくても、段落で何が書かれているかが
大まかにわかる程度でも構いません。
1文章、1段落単位の文字のかたまりを広い視野に入れ、
集中力・イメージをフル回転させ、素早く読み取るようにしていくのです。
速読は、IELTSリーディングセクションの必須学習課題です。
何よりも、先に述べた「4つの秘訣」を参考に、多読を進めてください。
質の高い読書量が読解力を高めていくことは言うまでもありません。