IELTS対策コラム

効果的なイントロダクションと結論-具体例

IELTSライティングで上級者が守るべき「効果的なイントロダクションと結論」について、具体例を挙げて説明します。このルールを守ることで、エッセイがより読みやすくなり、全体の構成が明確になります


1 効果的なイントロダクションの作成


効果的なイントロダクションは、まずトピックを明確に提示し、書き手の立場やエッセイの方向性を簡潔に示すことです。これにより、読者はエッセイの内容を予測しやすくなります

例えば、テーマが「The impact of technology on social relationships(テクノロジーが社会的な関係に与える影響)」だった場合、次のようなイントロダクションが効果的です。


例: “In recent years, technological advancements have drastically altered the way individuals interact with each other. While some argue that technology strengthens social bonds, others believe it leads to isolation. This essay will examine both perspectives before presenting my opinion on the matter.”


このイントロダクションでは、トピックの概要を簡潔に説明し、議論の方向性を示しています。これにより、読者はエッセイが両方の視点を取り上げ、最終的に筆者の意見が述べられることを理解できます。


2 効果的な結論の作成


結論は、イントロダクションで示した立場や要点を要約し、議論を締めくくる部分です。結論では、新しい情報を追加せず、エッセイ全体のまとめと最終的な意見を簡潔に示します。


例: “In conclusion, while technology has enabled people to maintain connections over long distances, it has also contributed to the erosion of face-to-face interactions. Therefore, I believe that while technology can enhance relationships, it is crucial to balance its use to maintain genuine, in-person connections.”


この結論では、イントロダクションで触れた要点を再確認し、筆者の最終的な意見を強調しています。エッセイ全体をまとめる役割を果たし、読者に強い印象を残す効果があります。


3 イントロダクションと結論の一貫性


イントロダクションと結論は、エッセイの一貫性を保つために重要な役割を果たします。イントロダクションで提起した立場や要点が、結論で再度確認されることで、論理構造が明確になります。


イントロダクションの例:

“This essay will explore the positive and negative impacts of technology on social relationships.”

結論の例:

“In conclusion, while technology offers significant advantages in maintaining social connections, it can also lead to decreased face-to-face interaction. A balanced approach is essential.”



このように、効果的なイントロダクションと結論を作成することで、エッセイ全体の構成が明確になり、読者にとって読みやすくなります。質問の意図に沿った一貫した構造が評価され、IELTSライティングのスコアアップにつながります。

明確で一貫性のある論理構造-具体例


明確で一貫性のある論理構造

IELTSライティングで上級者が守るべき「明確で一貫性のある論理構造」のルールは、効果的で説得力のある文章を書くための重要なポイントです。これは主に、読み手が論理の流れをスムーズに理解できるように、構造を整えることを指します。以下、具体例を挙げて説明します。


1 イントロダクションでの明確な意見提示

イントロダクション(導入)では、トピックに対する自分の立場を明確に述べることが重要です。例えば、エッセイのテーマが「テクノロジーが教育に与える影響」だとします。この場合、イントロダクションで「テクノロジーは教育にプラスの影響を与えている」と明確に述べることで、読み手は筆者の意見を理解しやすくなります。


2  各段落の冒頭でトピックセンテンスを提示

各ボディパラグラフ(本論の段落)は、トピックセンテンス(段落全体の要旨を示す文)で始めるのが望ましいです。たとえば、テクノロジーの教育への影響について論じるエッセイの場合、最初のボディパラグラフでは「テクノロジーは学習者にアクセスしやすいリソースを提供している」というトピックセンテンスで始め、その後に具体的な例や詳細な説明を続けると良いでしょう。


3 具体例や詳細説明でサポートする
各段落内で、トピックセンテンスの内容をサポートする具体例や理由を盛り込み、論理を補強します。例えば、「テクノロジーが教育にリソースを提供している」というトピックセンテンスの後に、「例えば、オンラインの教育プラットフォームであるKhan AcademyやCourseraなどは、学習者が自宅からでも様々な知識を得る機会を提供している」といった具体的な例を挙げると、説得力が増します。


4 コネクティングワードを使って段落間の論理的な流れを確保

論理の流れを途切れさせないためには、各段落の終わりや次の段落の冒頭に、論理的に関連のあるコネクティングワード(接続詞)やフレーズを使うと良いでしょう。「さらに(Moreover)」「一方で(On the other hand)」「そのため(Therefore)」などを適切に使うことで、各段落が自然に続くようになります。


5 結論で要点を簡潔にまとめる
結論では、議論のポイントを簡潔に再確認し、イントロダクションで示した立場を再度確認します。たとえば、「以上の理由から、テクノロジーは教育に多くの利点をもたらしていると考えられる」と要点を短くまとめることで、読み手に全体の論理が一貫していたことを再認識させることができます。


このように、明確で一貫性のある論理構造を守ることで、IELTSライティングで読み手に説得力のあるエッセイを提供することができ、スコアアップにつながります。

質問の意図を深く理解する – 具体例


質問の意図を深く理解する


具体例で説明

例えば、IELTS Writing Task 2で次のような質問が出たとします:

“Some people believe that the government should provide free healthcare to all citizens. To what extent do you agree or disagree with this statement?”


意図の深い理解

この質問は、政府が全ての市民に無償で医療サービスを提供すべきかという意見についての賛否を問うています。単に「賛成」や「反対」と答えるだけでなく、「To what extent do you agree or disagree?」と尋ねているため、どの程度同意または反対するかの「程度」についても詳しく述べる必要があります。


深い理解を示すための対応

① 具体的な視点から答える

例えば、「私は基本的に政府が無料医療を提供することに賛成ですが、緊急医療や基礎的な医療に限るべきだと考えます。」という意見であれば、どの範囲で賛成かを明確に伝えることができます。


② 幅広い視点を含める

賛成と反対の両面を取り入れ、「同意」や「反対」の程度を示すことで論理的なバランスを取ります。例えば、「無料の医療は、特に低所得者層にとっては重要だが、財政的負担がかかるため、完全に無償化するのは現実的でないかもしれない」と述べれば、質問に対する深い理解が示されます。


良くない例
質問の意図を浅く理解している場合、単に「私は賛成です。全員が平等に医療を受けられるべきです。」と答えるだけでは不十分です。この回答は意図を十分に掘り下げておらず、具体的な内容や裏付けが不足しています。また、賛否の程度も示していないため、バンドスコアが低くなります。


結論
質問の意図を深く理解することで、賛否の程度や多角的な視点から論じる力を示し、バンド7.0以上を目指すための論理的かつ一貫した構成を作成することができます。

IELTSライティング上級者が守る10のルール


IELTSライティングで上級者が守るべき10のルール


  1. 質問の意図を深く理解する
    問題文をしっかり読み、何が求められているかを正確に把握します。特に意見や例を求められる際には、全ての指示に答えるように心がけます。


2. 明確で一貫性のある論理構造
エッセイ全体に一貫した論理を持たせ、段落ごとに1つの主題を持つようにします。イントロ、ボディ、結論の構成を崩さずに、論理的に展開します。


3. 効果的なイントロダクションと結論
イントロでは、質問に応じた要点を簡潔に述べ、結論では主なポイントを要約し、読者に明確な印象を残します。どちらも長すぎず、簡潔に要点を伝えることが大切です。


4. パラフレーズ技術の活用
問題文の文言をそのまま使うのではなく、自分の言葉で言い換えるパラフレーズ技術を駆使します。これにより、より高度な語彙力と文法力を示すことができます。


5. 具体的で関連性のある例やサポート
主張を裏付けるための具体例やデータを提供し、論理に説得力を持たせます。例は関連性があり、読者に実際に理解してもらえるものを選びましょう。


6. 多彩で正確な語彙の使用
単語の選択に配慮し、多様な表現や語彙を使用して、文章に深みを持たせます。同じ単語の繰り返しを避け、自然なフローを意識しましょう。


7. 文法の正確さと多様性
シンプルな文だけでなく、複雑な文や異なる文構造も取り入れて、文法の多様性と正確さを示します。文法エラーはバンドスコアに影響するため、細心の注意を払います。


8. コヒーレンス(論理の一貫性)とコヒージョン(接続性)
「Firstly, However, Consequently」などの接続詞を適切に使い、アイディア同士の流れが自然になるようにします。一貫性のある論理展開を心がけましょう。


9. 文字数と時間の管理
タスク1では150語以上、タスク2では250語以上が求められます。文字数に達していないと減点対象になるため、計画的に書き進め、時間管理を徹底します。


10. プロンプトの論理的な分析と柔軟な思考
問題のテーマに対して独自の視点や考察を加えつつ、他の視点も客観的に分析します。論理的で説得力のある意見を持ちつつも、幅広い視野を意識することで、高得点に繋がります。