今、IT業界でイスラエルが注目を集めている事をご存知でしょうか?
イスラエルは人口わずか700~800万人程の国にも関わらず、アメリカ西海岸に次ぐ世界代2位の
シリコンバレーです。
“中東のシリコンバレー”とも呼ばれており、ハイテクスタートアップが年間700社以上も生まれています。
アメリカの大手IT企業なども研究・開発拠点を現地に構えており、現地スタートアップとの協業や
買収・合併も積極的に行われる場となっています。
何故ここまでイスラエルがIT業界や起業家に注目される的になっているのか?
それはイスラエルが現在世界を席巻しているサービスの起源とも言える点があげられます。
イスラエルには天才的な技術者も多く、若いうちから技術を学べるよう政府の支援が整っています。
優秀な人材を多く輩出するための環境が作られているのです。
イスラエルの起業家がニューヨークへ進出する理由
近年、そんなイスラエルからニューヨークへ進出する若い起業家が増えています。
大半のスタートアップは個人でニューヨークに移っているものの、中には投資家が誘致している者もいます。
イスラエル人の投資家は、“イスラエル人発祥の有望なビジネスを人口800万人の小さなイスラエルの市場だけで終わらせるのを勿体無い”と考えます。
どうせならばイスラエルよりも規模の大きい、アメリカのマーケットで勝負すべきだと考え、投資する傾向になりつつあるのです。
そのため、イスラエル起業家は「イスラエルで開発し、マーケティング機能をニューヨークに置く」という形が多くなっているのです。
そしてニューヨークを起業の場として選ぶ理由として、言語の問題もあげられます。
イスラエル人は幼稚園から英語を学び、大学生の頃にはほぼ全ての学生が流暢な英語を話せるようになっています。
そのため、ビジネス英会話という面で言語の問題もないアメリカは一番親近感のある魅力的な市場となっているのです。
言語の壁を感じないことから、積極的に海外進出する機会を生かしていけるとも言えるでしょう。
イスラエル人『起業家精神』とは
このように、イスラエルが世界から注目を集める市場となり、海外進出する若手起業家が多く誕生する理由の一つは、イスラエルの文化にあると言えるでしょう。
イスラエルには『失敗を受け入れ、失敗をプロセスの一部と認識する』という考え方があります。
イスラエルの起業家たちは、失敗を学習して次は改善するという気持ちを持つこと、これがイスラエルの文化であり、起業家精神に通じるものだとしています。
更に、『昔のルールが間違っていれば新しいルールに変える』というイノベーション文化が普通であり、次々と新しい発想や飛躍した発想を求める精神が育てられているのです。
そしてイスラエル人の起業家精神とは、ヘブライ語の「アハガイ」という言葉で表現されると言います。これを英語に訳すと「follow me(ついて来い)」となります。
チームが前進するにあたり、指揮官が進むべき道を用意し、他の者はそれを信じてついて行くというのがイスラエルの精神であり、起業にも通ずる信念として自然に備わっていると言うのです。
『何の迷いも持たずに全ての心で信じること』これを信念とし、失敗を恐れずに新しい事に挑戦していく姿勢、これは日本の今後活躍していくビジネスマン達にとっても手本となる精神ではないでしょうか。